橋本治を初めて読んだ

  三島由紀夫が松本清張のことを「文体がない」などと言ったとか言わないとか、気になっていた。
 橋本治『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(新潮文庫)を図書館から借りた。「終章 「男」という彷徨 六 松本清張を拒絶する三島由紀夫 ──あるいは、私有される現実」をまっさきに読む。つづいて「あとがき」に目を通したがなんだか理屈っぽい。
 「終章 六」から感心したところを引用する。
……三島由紀夫の側に立ったら、松本清張の作品は、どのように見えるのか? おそらく、「大人の小説」のように見えるだろう。そして、自分の小説は、「子供のようなこじつけ小説」に見えてしまうことだろう。私には、三島由紀夫が松本清張を拒絶する理由が、なんとなく分かるような気がする。
 三島由紀夫はどこかで、自分の作品、そして自分の人生が、観念だけで作られた細工物のようだと感じていたのである。
……
 橋本治のおかげでわたしは納得できた。因みに橋本さんはわたしと同じ年。しかも3月生まれ。とても親しみを覚える。『桃尻娘』など頭から馬鹿にして読む気も起こらなかったが恐る恐る手にしてみようかと思いだした。
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by hiroto_yokoyama | 2010-03-31 07:22 | ブログ
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