クレメンスと巨人の上原

 昨夜ロジャー・クレメンスとかいう大リーグのピッチャーを一目見ようとテレビのスイッチをいれたら巨人の上原がゲストで出演していた。わたしは阪神ファンなので巨人の選手を見る目は辛い。たしかデビューの年、上原が交通事故をおこした新聞記事を見た記憶がある。女性を車に乗せるためにUターンしたら向こうからやって来た原付かなにかとぶつかったとかいう事故だったと思う。人間が軽いなぁという印象をもった。
 先々月、タクシー協会で研修を受けた。そのとき協会の人が雑談で協会発行の新聞をかざして「巨人軍の上原選手が結婚をするそうですが、何とその相手の女性のお父さんは個人タクシーの運転手」と誇らしげに記事を示した。
 「ふつうプロ野球の選手が結婚する相手はタレントとか民放のアナウンサーですが個人タクシーの運転手の娘」というのが嬉しいと研修したタクシー協会の人はこれから運転手をはじめるわれわれを励まそうと思ったのかも知れない。
 クレメンスをはじめて見たが、42歳、328勝のピッチャーはたしかに格好がいい。6回途中でマウンドを降りベンチで尻ポケットから出した油性サインペンで自分のグラブにサインをはじめた。ベンチを出て手を挙げてむこうから上原を呼ぶ。バックネット前でサイン入りグラブを上原に渡し握手をしてまたベンチに戻りながらユニホームの上着の裾を引っ張り出してクレメンスはダッグアウトに消えた。
 クレメンスの現役時代の登板間隔は中4日。休みの4日間のメニューをアナウンサーが紹介した。登板翌日の腹筋400回というのに驚いたが、上原がマウンドでグラブを顔の前にもってきてキャッチャーのサインを見るのはクレメンスの真似というのがなんとなく理解できる気になった。クレメンスのマウンドでの物腰。少しも驕らず、ピンチになっても高ぶらずたんたんとしているようにわたしには見えた。上原はマウンドで表情を作りすぎる。阪神の井川もそうだが自分の顔をビデオで見直してさらに鏡に映して見てみるといい。しかめたり上を向いたりしている自分がどう見られるか。上原は歯茎が出すぎる。井川は出っ歯。それは持って生まれたものだから仕方がないがそういった肉体的なものはクレメンスを真似て無表情に投げていれば目につかない。クレメンスが格好いいのはふだん目に見えないときの彼の生きる姿勢がいいからに違いない。そのクレメンスをしんそこ尊敬しているという上原をわたしは少し見直した。
[PR]
by hiroto_yokoyama | 2004-11-11 08:16 | ブログ
<< 『純』のテレシネに立ち合う 近況の報告 >>