映画『トロイ』をDVDで見た

 「ホメロスの『オデュセイア』(「オデュセウスの歌」という意味らしい)を映画にしたいです」と昨年わたしを東映にいれてくださった伊藤俊也監督に話したことがある。「映画にするならフルCGでなければいけない」という思いが強くあった。伊藤監督は「近いうちに『トロイ』が封切られる」と教えてくれたがわたしは生きた人間を使って撮ったのではうまく行かないだろうと思った。
 『トロイ』を見終わって「あ、やっぱり」とがっかりしている。「トロイの木馬」が登場するまでは画面をくいいるように見たのだが木馬が出てきたら「あ、こりゃマンガになるぜ」と興ざめした。ここまで『イリアス』を忠実に映像化してきたにもかかわらず(そのゆえにと言うべきか)結末は原作にない「現代的な解釈」(! )で映画を締めくくっている。
 文楽で『菅原伝授手習鑑』を見たことがある。お家再興のために若君のかわりに自分の子どもを殺す有名な場面を見て演じるのが人間ではなく人形だからこのドラマは成立していると確信した。キリストは誰が演じても嘘っぽくなる。まともな映画ではキリストは背中からや脚の部分でしか写さない。映像は文字で表現するのと違って押しつけがましい。文字で海といえば読んだ人は気ままに海を想像できるが映像では受け手の思いうかべる海が映し出されることはまずない。
 2800年前ホメロスは『イリアス』や『オデュセイア』を人々に語って聞かせた。絵にして見せたわけでは決してない。視覚化するなら人形でやるわが文楽はハリウッド映画の大作に比べて映像表現力では遥かにまさっている。『オデュセイア』を映画にするならアニメかフルCGでやるしかない。パラス・アテネという女神をまず造型したいのだがCGはおろかまともに絵も描けないわたしには所詮無理な話。『トロイ』のDVDでも買ってきてなんべんも絵を止めたり戻したりしながらこの映画を他山の石にしてシナリオの勉強をし直すしかないのだ。
 毎度のことながら訳の分からないことを書いてしまってごめんなさい。
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by hiroto_yokoyama | 2005-02-26 23:32 | ブログ
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