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むかしの新聞の切り抜きより

 見出しは「川端作品下地に マルケス氏、新作
 十六日付のメキシコ有力紙ラホルナダによると、コロンビアのノーベル賞作家ガブリエル・ガルシア・マルケス氏が、川端康成の「眠れる美女」を下地にした新しい作品を書くことを考えていると語った。
 ガルシア・マルケス氏は、この数年間「眠れる美女」を読み返しているうちに作品に魅せられるとともに、川端に対する嫉妬(しっと
。原文のまま)心にかられたと打ち明け「これこそ私が書きたかった本だ」と語った。 
                               (共同)
     朝日新聞 1996年1月18日木曜日 夕刊 2版 9面 「海外文化」より

 知らない人が多いと思うがわたしは1995年に『眠れる美女』を映画化(わたしの5本目の監督作品)した。テアトル新宿という映画館で同年秋に公開したがこれが大コケ。その後この映画の興行的な失敗が原因で自己破産はするわ、胃ガンにはなるわで踏んだり蹴ったりの目にあっている。好き放題をやってきたのでまわりの人たちは同情の余地なしという態度。あれから10年が経過した。自殺もせずよくここまでこられたものだ。だがわたしはけっしてどこかのマラソンで銀メダルを獲った女(この自称? 「美女」はタレントとしても生き残られなかった)のように「自分をほめてやりたい」などという浮ついた気持になったことはただの1度もない。
by hiroto_yokoyama | 2005-07-04 19:59 | ブログ
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