伊藤整の短編『破綻』を読む

 伊藤整といっても若い人はほとんど知らないだろう。いまとなれば知的なじいさんばあさんが覚えているくらいか。詩人にして小説家、文学評論家にして文学史家、外国文学研究家にして文芸評論家(平野謙がそう言う)の伊藤整の名前を少年のときからわたしは知っている。テレビで三島由紀夫と対談しているのを見た。古本屋から10冊ちかい著書を買い集めている。その1冊日本文学全集48『伊藤整』(新潮社)を押し入れから引っぱり出して短いのがいいと『破綻』をさっき読了した。昭和12年に発表されたものだが古びていないとわたしは思う。いい気分。この小説の登場人物を映画でならどのように造型するのか考えてみるのは楽しい。ただしうまく描けたとしてもきっと誰も面白がる観客はいないだろう。そこがまた愉快だ。自分のことも含めて言うのだが現代人は軽いねぇ。
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by hiroto_yokoyama | 2005-08-23 17:52 | ブログ
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