人気ブログランキング | 話題のタグを見る

やっぱり撮影は宮川一夫

 吉村公三郎『夜の河』を見た。全編でおそらく400ショットアッパーくらいだろうか。どのカットも素晴しい。話は山本富士子扮する西陣の染織家と上原謙の大学教授との恋愛。制作は昭和31年1956年。いわゆる昔懐かしい30年代を画面に目を凝らしながら思い起した。
 撮影現場の宮川一夫さんの仕事ぶりを一度拝見したことがある。大映京都撮影所で篠田正浩監督『沈黙』を日大・映画学科の同級生R.S.に連れられて見学させて貰ったときのことだ。(劇中コーヒーショップ「イノダ」が出てくるがここもR.S.が母親とよく来ていたらしく二人で何度かウィンナーコーヒーを飲んだ)美術の内藤さんとは市川雷蔵のファンクラブで紹介されてお食事をご一緒したことがあった。この映画は演出よりも撮影と美術の勝利の映画だ。
 DVDがあるならいちいち画面をとめてメモでも取りたいくらいの映画です。お勧めです。
by hiroto_yokoyama | 2007-04-20 20:00 | 映画
<< 成瀬巳喜男『女が階段を上る時』... 「酒とバラの日々」はいいタイトルだ >>