俳優・森雅之について深作欣二監督と語り合ったことがある

 『女が階段を上る時』、『夜の鼓』など森雅之が出ている映画の場面が頭を去らない。深作監督のお宅にお邪魔して色気のある俳優(男優)は誰かと2、3時間話したことがあった。一番は文句なしに森雅之、二番目に市川雷蔵。三番目はいなくて、現役で撮ってみたい男優を探すのにとても苦労した。それでつい180分近く時間を費やしたのだがそのときは何とか沢田研二にしておこうと一応落着した。
 深作監督はその後ジュリーで『魔界転生』をお撮りになったが試写で見てわたしはどうも釈然としなかった。いくら厚かましいわたしでも先輩監督に「彼じゃうまくいきませんね。やっぱり死んじゃった森雅之ですねぇ」などとは口が裂けても言えないではないか。
 黒澤明『羅生門』のときの彼。先日見た吉村公三郎『夜の河』の上原謙の役、或いは山本薩夫『傷だらけの山河』の山村聡の演じた役、勝手なことを言えばともに森雅之がやったらどんなに映画に奥行が出ただろう。ラブシーンに刺激をうける女性がわんさか劇場にあふれかえったに違いない。亡くなった方々に不謹慎な事ばかり申してすみません。どうか化けてでないでくださいませ。
 いま男の色気を発散している俳優をわたしは知らない。言っちゃ悪いがわたしの方が色気があるのではないか(日本中から「よく言うよ! 」という罵声が聞えてきそうだ)。スマップの中井君とかキムタクあたりをしごきあげれば少しは森雅之の足もとくらいにはおよびそうなものだが残念ながら事務所と本人たちにも「そこまでしてやる気はないもんね」と言われそう。わたしは既成のタレントや俳優で映画を撮れそうにない。とここ数十年日本全国ではやりの人の所為にして今晩はもう寝ます。
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by hiroto_yokoyama | 2007-05-02 21:20 | 映画
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