髙樹のぶ子『その細き道』を読む

 荒川洋治という詩人の『文芸時評という感想』という本を読んでいたら、髙樹のぶ子の新作について辛辣な意見が書いてあった。『その細き道』のころに比べてダメになったというようなことだった。
 そこでどうしても『その細き道』を読んでみたくなった。わたしは何年か前、福岡市とその近郊に住む女流作家4名の講演というか座談会というのか妙な集まりを見にいった。夏樹静子氏と髙樹氏ほか女流2名のどうというほどでもない話を聞きながらわたしより2つ年上の髙樹氏を「結構いい女だな」と思って観察した。(ご本人もご自身のことをそう思っていられるに違いなさそうなところが何とも嫌みだが)
 加堂秀三の小説に登場するヒロインに似ていると言えば髙樹氏にブッ叩かれるかも知れないがそんな感想を持ったことを覚えている。
 この小説はわたしなど還暦を迎えた男が読むより30代後半以降の、チープな軽自動車や中古のワンボックスカーに小汚いガキを乗せてすっ飛ばすことしかできないパー坊女たちには読んでもどうせ分からないだろうから、それより少し知的な女性が目にした方がはるかに社会的な意味があるかもしれない。
 まだ読んでいない女性たちに一読を薦める。
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by hiroto_yokoyama | 2008-04-30 13:29 | ブログ
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