『方丈記』の朗読を聞く

 昨年は平幹二朗さんの『平家物語』の朗読のCDを図書館から借りたが今回は『方丈記』のテープを借用。長男の部屋からカセットデッキを本人に無断で持ちだし元NHK東京放送劇団の川久保潔という人の朗読に耳を傾ける。川久保さんの声は寅さんで有名な渥美清のそれにちょっと似ている。32、3分間だっただろうか。むかし古文の先生が教壇に立って教科書を読んでくださっていたころのようにわたしは文庫本をひらいてじっと聞いた。これはなかなかいいものだ。
 『平家物語』もそうだが『方丈記』も文章がいい。とても格調が高い。耳にすると心が洗われるような気になる。
 新潮社からカセットブックなるものが発売されてどのくらいになるのだろうか。わたしは例によって当初「なにがカセットだ」と馬鹿にしていた。偏見の固まりのような自分が還暦をすぎてやわらかくなっていくのを感じるのは悪い気持ちではない。傍目にはこんなに自分勝手な嫌な野郎はそうそういないと写るだろうがそんなことはわたしの知ったことではない。
 このブログを読んでくださるご同輩。(もしそんな人がいらしたら)こっそりひとり部屋でわたしの真似をして古典の朗読のテープでもCDでもいいから聞いてごらんなさい。雨のひるさがりのひそかな贅沢。とてもうっとりできますよ。
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by hiroto_yokoyama | 2008-06-03 15:33 | ブログ
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