おとつい起きたさいたまの暗いニュース

 東京新聞きのう(11月28日)の夕刊11面の見だし「住宅全焼、姉妹死亡か」。それより小さく「直前口論」とあり少し大きく「父親『火をつけた』」とある。
 じつはこの父親というのがわたしの勤務するバードタクシー(仮名)の同僚の運転手なのだ。わたしは早朝のラジオのニュースで知り岩槻区のタクシー会社で勤務する運転手なのだろうから縁もゆかりもないし顔など見たこともない人だろうと思っていた。「タクシーの営収はここのところがた減りしているからこんなこともあるだろうな」くらいに考えていた。
 昼寝をする前にタクシーの燃料を満タンにするためガススタンドに寄ったら注入ホースを手にしたわたしの影のファンクラブの会員の中年女性が「ねぇ、ねぇ、知ってる? あのお父さんってうちの(バードタクシーの)Fさんのことよ」とご注進。「えっ、あのFさんなの」とわたしは驚いた。そしてすぐに落ち込んだ。こんなショックを受けたら仕事にならない。わたしには他の同僚の馬鹿運転手どもの面がこの事件を知っているのかいないのかケロッとしているのも少しはいたがほとんどの野郎がさすがに暗い顔をしているように見えた。
 3、4人のこころある運転手がFの事件について仕事を終えて車を洗っているわたしに話しかけてきた。しかしバードタクシーの重役はもちろんこの会社の労働組合の執行部もそしてさらに彼と親しくしていたらしい仲間の運転手たちまで陰口をたたくことはあっても見舞いに行く気配はまったくない。
 けさの毎日新聞25面埼玉版に亡くなった姉と弟の顔写真が載り、「岩槻・住宅火災」「逮捕の父、動機を追及」「子供2人死亡、住民ら沈痛」などの見だし入りの記事があるがこれをみるにつけわたしはFさんの顔がずっと目の前にちらついていてもたってもいられない気分だ。夕食時、こんな思いを妻に話したらいくぶん気持ちの整理がついた。あすは朝から焼け跡を見に行ってそのあとFさんを見舞えるものなら面会にいってみよう。病院や警察のガードが堅いかも知れないがともかく岩槻にいってみよう。そう決心した次第なのであります。
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by hiroto_yokoyama | 2008-11-29 20:20 | ブログ
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