堀川弘通『評伝 黒澤明』(ちくま文庫)を半分読んだ

 わたしは黒澤映画のベストワンは『生きる』だと思っている。そのチーフ助監督をなさった堀川弘通監督。1度もお目にかかったことはないが表紙裏のお写真を見るともしかしたら監督協会のパーティか何かで遠くからお見かけしたことがあるかも知れない。
 まえから読もう読もうと思っていたが、わたしも撮影所で4年半サード助監督をやった経験があるので堀川監督のご本なら興味深くておもしろくて刺激的であるのは間違いないはずだから「おいしいものはあとで食べる」というたちのわたしは、ようやく昨晩繙いた。
 で、朝食前に少し読もうとした。163ページにあの有名な「ゴンドラの唄」(吉井勇・作詞、中山晋平作曲)の歌詞が載っている。思わず口ずさんだら涙がでそうになった。
     いのち短し 恋せよ乙女
     朱き唇 あせぬ間に
     熱き血潮の 冷えぬ間に
     明日の月日は ないものを

 志村喬扮するガンで死ぬ主人公が映画のおわり近くでブランコをゆすりながら歌う。わたしは中学生のころリバイバル上映で飯塚市の永楽館で見てボロボロ泣いた。口ずさんでいたら胸が締め付けられそうなくらいせつなくなった。
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by hiroto_yokoyama | 2010-02-01 07:56 | ブログ
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