大岡昇平『花影』(講談社文芸文庫)を読んだ

 むかし川島雄三監督、池内淳子主演の映画『花影』を見た。ネットで検索したら1961年(昭和36年)公開と出てくる。 もしわたしが封切で見たのなら13歳。中学2年生。いい映画だなぁと感激したからずいぶんマセたガキだったと自分でも呆れます。この『花影』の撮影も先日見た松山善三脚本・監督、高峰秀子主演『六條ゆきやま紬』と同じカメラマン・岡崎宏三。
『六條──』を見終わって神保町の古本屋の店先を歩いていたら文庫の『花影』をみつけた。『花影』は「はなかげ」か「かえい」か。少年のときに映画を見たときからその読みをずっと迷い続けてきた。古本を買おうか迷ったが図書館で借りることにした。
 夕食後読み終わった。映画を見たとき以上の充実感。自分で撮ってみたい(監督したい)。同じ題名の似て非なる映画が1昨年出たようだがそんなことはかまわない。こっそりシナリオにしてみようかという気になっている。文庫の裏表紙の言葉をそっくり引用しますね。
女の盛りを過ぎようとしていたホステス葉子は、大学教師松崎との愛人生活に終止符を打ち、古巣の銀座のバーに戻った。無垢なこころを持ちながら、遊戯のように次々と空しい恋愛を繰り返し、やがて睡眠薬自殺を遂げる。 ──その桜花の幻のようにはかない生に捧げられた鎮魂の曲。実在の人物をモデルとして、抑制の効いた筆致によって、純粋なロマネスクの結構に仕立てた現代文学屈指の名作。
 本好きの人なら読みたくなると存じます。ちなみに大岡昇平は1909年3月6日生まれ。松本清張と同じ年。ことし生誕101年であります。
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by hiroto_yokoyama | 2010-02-10 21:25 | ブログ
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