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「よそぅ、また夢になる」

 たまたまテレビのスィッチをいれたら「三遊亭円楽・引退の決断」というのをやっていた。昨年、円楽師匠は脳梗塞を患った(わたしは心筋梗塞)。「芝浜」の最後がとてもいい。酒を断っていた亭主が女房のすすめでしばらくぶりに酒を飲もうとするが「よそぅ、また夢になる」と言っておわる。わたしは禁煙5ヶ月目。煙草を吸う夢を見る。ピースだったり新生だったり。ほんとうに自販機でたばこを買って吸おうとして「よそう、また夢になる」と言えるかどうか。わたしは絶対にそんなことは言えない。自販機に近づかないのが一番。
 Googleの航空写真で桶狭間を見ようとしたがうまくいかない。やはり現地にさきに行ってその後空から見てみるというのが順序なのだろうがわたしには旅行する金もないし時間もない。どうでもいいことだがわたしは映画監督を引退などしない。わたしの映画をわたしの流儀で撮らずに死ねるか! 強がりつつ今晩はもう寝る。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-30 20:13 | ブログ

山本薩夫監督『傷だらけの山河』に圧倒された

 主演は若尾文子ではなく山村聡が正しい。若尾文子と言えば、この前の都知事選で味噌をつけてしまったとわたしは思う。いい女優だが嫌いとも好きとも言えない。この映画は山村聡の代表作に違いない。山本監督にしてはじめて描ける悪辣な企業家。とても魅力的だ。この映画があって『白い巨塔』『華麗なる一族』『金環蝕』などの巨悪ものにつながっていくのだろうがあとの映画は二番煎じと言えなくもない。山本薩夫にはこの作品の前に傑作『忍びの者』がある。この作品は高校生の時たしか封切で見た。もう一度見直したい。江戸川乱歩の作品からのパクリみたいなシーンがありそこが傷といえば傷になっているがそんな欠点を補ってあまりある市川雷蔵映画の決定版だ。近々それを確認したい。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-29 21:33 | 映画

成瀬巳喜男『ひき逃げ』

 高峰秀子が熱演。ラストがひねりすぎ。脚本は松山善三。この人はたしか高峰秀子の夫だったと思う。山根貞男はときどきピント外れなことを言う評論家だがビデオの解説で「どうも成瀬巳喜男の映画とは思えない」などとこの映画について書いている。
 高峰秀子扮する被害者が崖下の貧しい家に住み加害者は丘の上の豪邸にいる。黒澤明『天国と地獄』の設定とは逆になっている。ただし豪邸のおかかえ運転手は同じ配役(俳優名をわたしは知らない)。両作品の製作年度が3年しか違わないから遅い方の『ひき逃げ』が損。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-29 17:18 | 映画

山本薩夫監督『暴力の街』を見た

 原作は朝日新聞浦和支局同人著『ペンは偽らず──本庄事件』。ビデオのパッケージを見て187日間におよぶ東宝大争議の妥結条件として組合が会社に出させた1500万円がこの映画の製作費の基と知った。なるほど勢いがある。1950年の2月26日大映系で公開された。わたしは封切当時2歳だった。解説の末尾に「この封切りに機を同じくして『どっこい生きてる』が生れるのである。」と書いてあるのですかさずこれもビデオを図書館に予約した。
 共産党嫌いからこれまでの食わず嫌いはやめて山本薩夫監督とか今井正監督の映画を真っすぐに見てみる必要があるような気がしている。感心したからといってわたしが共産党に入党することは120パーセントないのだから怖がらずにむかしの共産党(山本監督、今井監督が党員であったかどうかはわたしは知らない)の映画を真摯に受けとめてみたい。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-29 09:27 | 映画

「谷崎さんは女性と動物の前でしか笑わない人でした」

 「谷崎さん」とは文豪・谷崎潤一郎のこと。おとついの産経新聞に樋口進という人の『輝ける文士たち』という写真集を紹介した記事が載った(4月24日、21面)。
 「文化勲章を胸に破顔する谷崎潤一郎と、……今東光」の写真がとてもいい。この写真を携帯電話のカメラで撮ってこのブログにだしたいのだが著作権のことがあって憚られる。興味のある人は写真集を本屋で盗み見るか図書館に行って産経新聞を覗いてみてください。わたしはさっき新聞を切り抜いたのでスクラップブックにはって永久保存いたします。谷崎潤一郎の笑顔のなんと素敵なことだろう。わたしもあしたから極力「女性と動物の前でしか笑わない」ようにしようと思う。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-26 20:27 | ブログ

団塊世代活動支援センターに行ってきた

 早く着いたので支援センターのチラシを手にとってながめているとオープン記念講演会「それでいいのか団塊人! “蕎麦打ちだけじゃモッタイナイ”」という不気味な文字が目に飛びこんだ。あ! あの静岡県出身の便秘体型のブスが食いつめて埼玉くんだりまで来てのさばっている、と嫌悪感と恐怖心にかられ即、帰ろうかと腰を上げたのだが県の職員だったK.K.さんがあらわれ気持よく応対してくれたので無駄足にならずにすんだ。
 K.K.さんは60歳。もう1つKがつくと危険な集団と同じになるが、K.K.さんは2つだから安全。なんとわたしのたわごとを1時間50分も聞いてくださった。しかも連休明けまでにはまとめてくださるという親切さ。ありがたい。
 去年の6月にはさいたま芸術劇場に年よりの芝居の稽古を見に行って嫌な思いをしたが今回は行政に何も期待しないでダメもととわりきっているのでメモをとりながら話を聞いてもらったというだけで大収穫なのだ。
 さいたまゴールドシアターは俳優を養成するという目論見のようだがわたしは福岡で中途半端におわった映画塾をこの埼玉で団塊世代相手に復活させるのはどうだろうとさっきから思いはじめている。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-24 20:21 | ブログ

きょう「団塊世代活動支援センター」に行ってみる

 なにがどうなるものでもないのだがタクシー運転手を卒業するためには他に収入のあてを探さないとならない。行政を頼ってもろくな目にあわないのは百も承知。おそらく埼玉県知事のトップダウンでできたのであろうオープンしたばかりの支援センターに無駄を覚悟して就職のことで泣きつきに行ってみようと思う。
 川口のSKIPシティ、与野の芸術劇場、など赤字施設を有機的に結びつけて何か事業を立ち上げられないか。ストリートミュージシャンを応援する施策などいまの知事は文化、芸術についての理解が多少ある人のようなのでわずかな期待を持っているがダメもとで北与野駅前のビルの3階へ行ってみる。「いい年こいて青臭いことを抜かす奴だなあ」と役人もどきか擬似役人どもに腹の底で笑われるのがオチと知りつつ。わたしはどこまで馬鹿なのか。酒と薔薇の日々ならぬ映画と就職活動の毎日をしばらく送ることになるのでしょうか。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-24 06:22 | ブログ

エリツィンが死んだ

 あの恐ろしい顔をしたロシアのエリツィン前大統領が心臓発作で急死したことを新聞で知った。76歳だったそうだ。産経新聞1面の記事の部分を引用させて貰う。
「……エリツィン氏は93年10月、対立する最高会議(議会)を戦車で砲撃し武力で押え込み、94年には、ロシアからの独立を宣言した南部のチェチェン共和国に軍部隊を派遣しチェチェン紛争に火をつけた。……」
 勇ましい人だったようだ。わたしと同じ痣がある「ゴルバチョフ元ソ連大統領は「国に重大な過ちと利益をもたらした人物だった」と述べ」ているらしい。
 きのうバード・タクシー(仮名)の組合事務所で日大の後輩の委員長にエリツィンのように強権体質を発揮させるべく発破を掛けたばかりなのでエリツィンが亡くなったことを悼む気になった。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-24 05:57 | ブログ

成瀬巳喜男『女が階段を上る時』を見て勉強した

 昭和35年と言えばわたしは12歳。もちろん当時このような大人の映画を見てはいない。59歳のきょう初めて見た。還暦まぢかで見てやっとわかる映画だと思う。
 いまなら日本映画界(というものが存在していての話だが)が逆立ちしても撮れない作品だ。高峰秀子という女優はわたしの好みではないがとても魅力的だ。菊島隆三が脚本を書いて自ら製作という力のいれよう。むべなるかな。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-23 10:31 | 映画

やっぱり撮影は宮川一夫

 吉村公三郎『夜の河』を見た。全編でおそらく400ショットアッパーくらいだろうか。どのカットも素晴しい。話は山本富士子扮する西陣の染織家と上原謙の大学教授との恋愛。制作は昭和31年1956年。いわゆる昔懐かしい30年代を画面に目を凝らしながら思い起した。
 撮影現場の宮川一夫さんの仕事ぶりを一度拝見したことがある。大映京都撮影所で篠田正浩監督『沈黙』を日大・映画学科の同級生R.S.に連れられて見学させて貰ったときのことだ。(劇中コーヒーショップ「イノダ」が出てくるがここもR.S.が母親とよく来ていたらしく二人で何度かウィンナーコーヒーを飲んだ)美術の内藤さんとは市川雷蔵のファンクラブで紹介されてお食事をご一緒したことがあった。この映画は演出よりも撮影と美術の勝利の映画だ。
 DVDがあるならいちいち画面をとめてメモでも取りたいくらいの映画です。お勧めです。
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by hiroto_yokoyama | 2007-04-20 20:00 | 映画