2つある。1つ目。消極的な理由。
九州にもうすぐ85歳になる母がいる。わたしは母にさんざん迷惑をかけて生きてきたので、父が死んだときのように母にも少しでも安心して最期を迎えてほしい。近所に妻の両親がいる。わたしは『眠れる美女』の興行的な失敗で義父母の敷地300坪の豪邸を無くさせた。この償いが金でできそうにないので義父母の世話をする妻をうしろからなんとしても支えないとならない。 こんな話は他人から見ればおもしろくも何ともないだろうが、わたしには重い。だが暗くはない。楽しみながら本音でやっていこうと日々このことが念頭を去らない。 2つ目。生きていると毎日のように面白くない目にあう(誰でもそうだろう)。その由来というか面白くなさの根底に横たわっている本質をわたしはさぐりあてる。野球に例えるとこの本質が球だ。わたしの映画はバット。思いっきりバットを振って球に当たったのはデビュー作の『純』。 53000人(甲子園球場)の眼が球の行方を追った。みごとホームラン。『純』のときはまぐれだ。こんどは狙い澄まして、外野スタンドに放り込みたい。が、そうはうまく行かないのが人生。わたしは『純』だけでもすでに充分オンリーワン。外野スタンドに放り込む次回作を目指して道の半ばで斃れたとしても、ここまでくればもう悔いはない。わたしはわたしだけのわたしにしかできない人生を生き抜く。
by hiroto_yokoyama
| 2004-09-19 07:59
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