秋山駿『信長』(新潮社)を客待ちのときに読み終わる。『眠れる美女』が大コケにコケて死んでやろうかと思いながら臆病者のわたしはその勇気がなかった。藁にもすがるつもりで本屋の店頭で文芸評論で信長というのはおもしろいと感じて買った。1996年初夏のことだ。購入して読み終わるまでに8年以上を費やした。信長のことは後日書くが数日前に変なアイディアが浮かんだ。
バブル崩壊後ピストルの始末に困った人がいたらしくやたらと妙なところから出てきた新聞記事をいくつか読んでわたしはそのたびに羨ましかった。森村誠一の小説にたしか『異型の白昼』というのがあったが誰かがわたし(映画の登場人物)を陥れようとしてタクシーの乗客になりすますか愛人とか子分に乗客が忘れたようなふりをさせて後部座席にトカレフでもコルトでもなんでもいいが拳銃を意図的に置いていかせたとしたなら…。わたしは警察などにはぜったい届けないで家に持って帰る。どこかでためし撃ちをする。そのあとどうするか?
『小平次伝説(仮題)』はどうなる? だいぶ疲れたすこし酔った頭で妄想をたくましくしながら寝ることにする。