ぜひ読んでみたくなった本。メルロ・ポンティの本。カッシラー『シンボル形式の哲学』、アドルノ『否定弁証法』、C・E・マニー『小説と映画(アメリカ小説時代)』、フォークナー『アブサロム・アブサロム』、安部公房『榎本武揚』、『山田風太郎明治小説全集』1~7巻。
木田元氏が信用できると思ったのは戦後、闇屋をやって生活をしたという点。同書に書かれた以外に氏はどんな悪いことをしたのだろうか。興味がある。あとの哲学研究者は世間を知らないであれこれ言っているだけ。所沢で塾の先生をしながらヘーゲルなどを訳している長谷川宏氏は木田氏のように世間を知っている研究者かも知れない。 映画のタイトルで前回書き忘れたものがあった。それは『大隈重信の脚(あし)』という。大隈重信と言えば、誰でも知っている(向上心のないブロガーには知らない人は結構多いかも知れないが)ように早稲田大学の創設者、この大隈の脚を爆弾でぶっ飛ばした人がいる。玄洋社の来島恒喜だ。来島は虎ノ門の現場で自死したが被害者の大隈は来島の墓に花を供え遺族にも丁重な手紙を書いたりしたらしい。被害者と加害者(の遺族)に交流があったらしいことがわたしの念頭を去らない。どんな交流だったのだろう? 飛ばされた大隈の脚は(脚だけ里帰りして)佐賀市の寺がいま預かっていると新聞で知っていつか見学に行きたいと思いながら果たせないでいる。見たからといって何がどうなるものでもないだろうがわたしとしては命がけでテロルに走った来島恒喜が羨ましくて仕方がないのだ。
by hiroto_yokoyama
| 2005-06-26 13:25
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