金をかけないで500ショットを撮るには自分で自分を写すのが一番いい。
フランソワ・トリュフォーという映画監督がフランスにいた。故・吉行淳之介氏によれば彼はそうとう「女に苦労した」人らしい(岩波書店発行の雑誌「世界」の映画評。高校のとき学校の図書館で読んだ。その映画のタイトルがいま思い出せない。主演はカトリーヌ・ドヌーブの姉ちゃん、フランソワーズ・ドルレアック。たしか事故でなくなった人)。蓮實重彦(前東大総長)氏がトリュフォーとわりあいに親しいらしくてわたしの『純』を日本映画週間で上映するために渡仏したおり「トリュフォーの新作のラッシュを見にいきませんか 」と蓮實氏に誘われたことがある。神経質なトリュフォーがラッシュをいかに東洋の山猿とはいえ駆け出しであろうと同業のわたしに見せるわけがないと蓮實氏の軽率な申し出をわたしは心配した。事実、氏は翌日しょんぼりしてトリュフォーに断られたことを報告してきた。 そのトリュフォーが彼の自作『野生の少年』に主演している。むかしみゆき座かどこかで封切りで見たがつまらなかった。狼にそだてられた捨て子の少年が言葉を回復するまでのあの有名な話の映画化だから期待したのに見終わってがっかりして有楽町をほっつきあるいたことをかすかに覚えている。トリュフォーは懲りずにその後『アメリカの夜』の主演も厚かましくやったが、こちらの方が映画としては見られた。 さ、そこでわたしはなにが言いたいか。金をかけずに映画を撮るにはタクシー運転手をしている自分を安いホームビデオで撮るしかないのではないか。浦和の四季、乗ってくる乗客との会話(プライバシーがあるので乗客は顔を写さず体の一部だけを撮る)乗客待ちの不安そうなわたし、カメラに向って延々と喋りまくる自分、被写体として2時間ももたせられる顔をしているとは思えないが(もの好きな女性が4、5名これまでにわたしを「かっこいい」と言ってくれた)ぴーんと張りつめた神経とだらしない弛緩しきった顔を交互に映し出せば100分くらいは東映で学んだ映画作りの技術でなんとかもたせられるかも知れない。そのためにはホームビデオを購入しないとならないがいまのわたしにはその金もない。どうしたらいいのだろうか。讀賣新聞の人生案内に投書してもおそらく無駄だろう。量販店でかっぱらうしか手がないがそんな馬鹿げたことをしないでもそのうちなんとか手に入れる方法を思いつく自信がわたしにはある。 作った映画をこのブログでフル配信するにどうすべきかなにが必要かが分からない。きょう本屋でさがしたがそんな本はなかった。どなたか親切に教えてくださる方はいらっしゃらないでしょうか。
by hiroto_yokoyama
| 2005-09-09 23:34
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