植草甚一氏の文章。
「ジュールス・ダッシンは『裸の町』(1948年)でニューヨークの街の生態を、『街の野獣』(50年)ではロンドンを活写したが、この『男の争い』を見ても、雨が降るパリの街や夜明けの情景など、じつにみごとにキャッチしている」(「サスペンス映画の研究」202ページ)
『裸の町』『男の争い』(1955年)につづいてついに『街の野獣』をきょう見た。パリとニューヨークには行ったことがあるがロンドンをわたしは知らない。ダッシン監督の映画を見ていると行ったことがないのに行った気になれるのがうれしい。『裸の町』は図書館から借りたビデオで見たのでこの際是非DVDを用意してロンドン、パリ、ニューヨークの街をわが手中に収めたいものだ。わたしの住んでいるさいたま市緑区と旧浦和市でジュールス・ダッシンばりのタクシー運転手が主役の映画を撮らずにおくものか、という夢を見ながらこんばんはもう寝ます。