高校2年生の時(昭和39年、東京オリンピックの年)だったと思う。映画は予告編を見て安部公房が何者か勅使河原宏がどんな人なのか知らず性的な興味から福岡の映画館で見た。武満徹の音楽と瀬川浩の映像が印象深かった。
あれから42年がたってきょうようやく原作を読んだ。わたしとしては『イリアス』『オデュセイ』そして『ロビンソン・クルーソー』の読後の充実感と同じものをもった。
ドナルド・キーン氏の新潮文庫の解説には
「…
『砂の女は』はいわゆる観念小説ではなく、優れた芸術作品であり、神話的な広がりもある」(同書275ページ)とある。「…
出だしから結末までギリシア悲劇で認められるような、不可避的な進行で無理やりに読者を引っぱっていく」(269ページ)とも書いてある。
何日か前どこかで見た讀賣新聞のキーン氏の安部公房についての文章を図書館に行ってもう1度ちゃんと読み直してみる必要がある。
押し入れから「シナリオ」1964年1月号を引っ張り出した。安部公房脚本『砂の女』が掲載されている。ジャストシステムの「一太郎 文藝」という高価なソフトも買ったことだし『砂の女』のシナリオを一字一句パソコンに打ち込んで見るのは楽しいだろうな。
DVDもいずれ購入するつもり。