ちょうど1年ほどまえ坂本賢三著『「分ける」こと「わかる」こと』(講談社学術文庫)という本を買った。著者はもう亡くなっているが「科学史・科学哲学」がご専門。
同書217ページから引用。 「最近いかにも「ものわかりのいい」子供たちや若者たち(だけではない。大人たちも。横山)が増えているが、わたしは彼らを見て、本当に「わかっている」とは思えない。ちっとも「わかっていない」のに、「わかった風」をしていると思う。それは大人の考えが本当にわかっていたり、大人のいうことにしたがおうとしているのではなく、「どうせわかり合えないのだ」と割り切って、無用な摩擦を避け、適当に「良い子」になって、生活と気分の安定をはかっているのだと思う。 親は安心するであろうが、結局は本当に「わかり合う」ための努力を、両方とも放棄しているのである。……」 219ページ。 「……要するに、西欧的な分類体系こそ唯一絶対のものだと信じられていた時代が去ったのである。……」 最近の映画をわたしはまったく見ていない。見る気もしないのはポスターとか宣伝をみると洋の東西を問わず「わかった風」同士で映画を撮っているように見えるからにほかならない。 「またきいた風なことをぬかしおって」と思われる方もたくさんいらっしゃるでしょうね。そうお感じになられたらどうかこんなブログを見たりせずわたしのことは放っておいていただきたい。
by hiroto_yokoyama
| 2007-07-04 11:55
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