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斎藤武市監督『ギターを持った渡り鳥』を見た

 きょうは参議院選挙。立候補者7人の誰にも投票したくないしどの政党にも入れたくない。それでも無理に近くの公民館に行き投票してきた。そのせい(!? )で普段見ない映画を見たくなった。
 図書館から借りたビデオのパッケージには以下の惹句が載っている。
俺は名もない渡り鳥
命は海にあづけたぜ!
ギター片手に港町を行く
マイトガイアキラの黄金娯楽活劇!!

 恐ろしくなるくらいリアリティがない映画だ。日活おとくいの無国籍活劇。
 双葉十三郞『日本映画 ぼくの300本』(文春新書)69ページに興味深いことが書いてある。そこのところを引用させていただこう。
「…スターリング・ヘイドンがギターを持った渡り鳥で、ジョーン・クロフォードが酒場の女将という西部劇『大砂塵』(監督ニコラス・レイ、米=′54、主題歌「ジャニー・ギター」が有名)を斎藤武市監督は観ていたんではないですかね。」だって。
 斎藤監督といえばわたしは東映東京撮影所にいたころ2本助監督としてついた。ある日セットの陰で先輩助監督にこの監督のさっぱりした撮り方の悪口を言っていたらご本人がすぐそばにいらして全部聞かれてしまう。それ以後現場では苛められるし製作課長に告げ口はされるしさんざんな目にあった。斎藤監督曰く。これまで自分についた助監督で最悪だったのは神代辰巳だが横山はそれをしのぐ最低の助監督だとのこと。K課長がうれしそうにわたしに教えてくれたことをいまでもよく覚えている。
by hiroto_yokoyama | 2007-07-29 12:09 | 映画
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