人気ブログランキング | 話題のタグを見る

謹んで市川崑監督に哀悼の意を表する

 本年2月13日に市川監督が亡くなった。92歳だったらしいので「大往生」と申し上げてもいいのではないだろうか。
 同監督の『あなたと私の合言葉 さようなら、今日(こんにち)は』(主演:若尾文子)という長いタイトルの映画を図書館からビデオを借りてきていま見終わった。市川監督では『おとうと』(1960年)と『黒い十人の女』(1961年)がわたしは好きだ。不勉強で1959年に撮られたこの作品の存在さえ知らなかった。
 若尾文子主演ということで見たのだが、どこか小津安二郎ばりの心あたたまる映画だ。日本では90代の監督がこれまでお二人いらして(もうお一方は言わずと知れた新藤兼人監督)この二大監督の対談を昨年(2007年)の元旦に新聞で拝読した。市川監督も新藤監督同様これからもまだまだお撮りになるだろうくらいに考えていたのだが2月に肺炎で亡くなったと新聞で拝見した時わたしはたいへんがっかりした。
 市川監督の映画はたくさんあるのできょう見た映画だけではなく未見の作品を探し出したり過去に見た(と思って見ていなかったものが最近ボロボロと出てくるが)ものも含めて勉強しなおす必要を痛感している。
 奥様をお亡くしになって久しく、きっとお寂しかったに違いないがご高齢でもばんばんお撮りになる監督にはわたしなどはとてもかなわないと思っている。市川崑監督のご冥福をお祈りするしだいです。
by hiroto_yokoyama | 2008-05-11 14:55 | 映画
<< 10年前から読みたかった本 若尾文子出演作つづけて3本 >>