きのう(1月10日)の東京新聞夕刊7面に「詩の月評」という欄が載っている。書いた人は蜂飼耳(はちかい・みみ)という女性。ペンネームではなさそう。それにしても変な名前だ。この記事のはじめの方の文章が印象深い。引用させて貰う。
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詩と聞いただけで「わからない」「難しい」「自分とはとくに関係ない」と、遠ざける人も多いようだ。現実逃避の語感で捉(とら、ルビ)
えられる場合もある。だが、それは一つのイメージにすぎない。実際には、詩は、現実のど真ん中へストレートに入っていこうとするものだ。たとえうまくいかなくてもその気力だけは有するものだ。……
このくだりを見て蜂飼耳という1974年生まれの詩人にわたしは興味を持った。詩が「現実のど真ん中へストレートに入っていこうとするもの」であり、「たとえうまくいかなくてもその気力だけは有するもの」なら買いためてある詩論や詩集にそろそろ真面目にとり組んでみようかという勇気を持たせてもらった。