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ブッシュを殺せば世界平和は訪れるのか?

 1990年わたしは文化庁の在外研修生として渡米した。日本国の税金を500万円ばかり使っただろうか? わたしは日本国家から「ジョージ・ブッシュ(George Herbert Walker Bush)を暗殺せよ」というミッション・インポッシブルを課せられた男(これはウソですからね)という気概をもってニューヨークへ行った。しかし若い女性ひとりも口説けない英語力ではブッシュをやるなどは思いもよらないとその日のうちに悟った。「ブッシュひとりを殺しても世界は変わらない」とわたしはすぐに合理化してコロンビア大学のアメリカン・ランゲージ・インスティテュートに次の日から通うことにした。それでも気分は「きっといつの日か」だった。分かりますか? 『ジャッカルの日』(1973年/イギリス・フランス 監督:フレッド・ジンネマン)のあの気分。
 少し考えたら誰でも分かると思いますが、誰かを殺せば日本に平和が訪れるとか、地雷を踏んで脚をなくす子供が世界中からいなくなると考えるのは幻想にすぎないということです。わたしたちの不幸は誰か1人を「殺せばすべて解決」という時代に生きていないということかも知れません。少なくともわたしはずっと夢見てきました。わたしは誰を殺そうか? 誰を殺せばいいのか? と。いまも考えつづけています。
 皆さんはわたしの飛躍する考えというより気分について来られないかも知れませんがネットサーフィンをしていたら興味深いサイトにぶつかりましたよ。
「FJMOVIEが選ぶ、年度別ベストテン」
 ありがたいことにわたしの監督デビュー作『純』はなんと5位にランクされています。そこに寄せられた日本映画街フォーラム会員のコメントがおもしろい。
わたしが嬉しかったコメントを5つあげます。 
氷室浩次さん
 (隠しカメラの部分しか覚えていない)超短評 いま観るとどう思うのか、我ながら(?)興味があったのですが再見できなかった。これって、盗み撮りなんでしょう? 凄いことやるよなあ。

TAKUさん
 痴漢映画ということで話題になっていましが、印象に残っているのは軍艦島であり、(痴漢の被害者よりも)恋人役の朝加真由美でした。

はるさん
 いけない世界を見ると言う楽しみ(笑)だけではないのよね。
 割と面白いと思います。軍艦島に渡ってみたい。

Heroさん
 長崎から帰りの夜行急行は,周遊券だけでは乗れない当時あこがれであった全席指定の14 系急行「雲仙・西海」であったのが強烈な印象です(笑)。後は軍艦島とトイレで犯す江波杏子さんとラストの朝加真由美さん。

堤 昌司さん
 たしか倉本總のシナリオがもとだったんですよね。クレジットされていないのは 直しが気に入らなかったからとか?
 朝加真由美さんが可愛らしかったとか、そんなことより痴漢の映画ですからね、 羨ましいといっていいのか、情けないといっていいのか、身につまされました。
直しが気に入らなかったから
 ではありません。「ラングストン・ヒューズの詩を入れられない」と言ってわたしが倉本さんとの約束を破ったためでした。

「世が世なら「血祭」に上げたいコメント3つ」
 のあとに続く文章は、考えてみるとわたしの品格を疑われそうなので消しました。
 読んでしまった人は、忘れて下さらなくてけっこうです。わたしは闇夜に気をつけて歩きます。駅のホームでも油断はしません。
by hiroto_yokoyama | 2004-08-26 15:10 | 映画
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