何日か前、水上勉『好色』について述べた。全集12巻の「あとがき」から氏の言葉を引用する。
性についてもてあましている厄介な問題を、物語ふうに書いてみたい、という欲求は久しくあって、今もこれからの仕事の大事な分野として宿題にしているのだが、……
『好色』は、松戸に住んでいた時代に、川上宗薫氏と交友し、しょっちゅう東京へも一しょに出たり、夜ふけまで女ばなしに興じて、川上氏が性について蘊蓄をかたむける話に、興味をふかめ、自分には自分なりの、これまた隠微といってもいい性への考えがあったことに気づいて、そのことを小説にしてみたのである。……
きょう図書館に返却しようと思うので備忘録のつもりで記します。