毎日新聞でこの本を知ったときすぐに思い浮かべたのは上山春平『神々の大系』『続・神々の大系』(ともに中公新書)と『埋もれた巨像』(岩波書店)のことだった。「この国のかたち」を考えていると司馬遼太郎の本ではあきたりないというか、読んで分かったような気になるがすぐに隔靴掻痒の思いが残る。この日本のどうしようもなさはどこに由来するのか。さっぱりイメージが浮かばない。上山の本で藤原不比等がわが国の原点(古代史を考える)をさがすのに最重要人物というのが分かった。
『天孫降臨の夢』をさっそく図書館から借りた。「聖徳太子は実在しなかった」という説には充分に説得力がある。ついで藤原不比等については同書215ページ「第2章 藤原不比等のプロジェクト」 「一 藤原不比等の役割」劈頭から数行引用させて貰う。 古代国家の形成にあたって、藤原不比等の果たした役割の大きさを、今日では誰でもが認めている。しかし、それをいち早く本格的に論じたのは上山春平氏である。 上山氏は、日本の古代国家が、皇室すなわち天皇家の権威を中心に成立したように見えて、実は、実質的には藤原氏中心となっていることを見抜き、これを藤原ダイナスティ(「藤原朝」というくらいの意味か。二男に聞いた)とまで称した…… とても興味深いことである。 ちなみに上山の『埋もれた巨像』は川勝平太氏が静岡県知事選に立候補するまえに雑誌「文藝春秋」に同書のことを書いておられるのを見てすぐにネットでもとめた。 『日本書紀』はいつでも読めるように机上に置いている。手を伸ばせばすぐに届くのに難しい漢字が多くてしかもなんと読むのかも分からずぐずぐずしている。『天孫降臨の夢』109ページに推古十六年(六0八)八月壬子条に、その様子が……などとあるのでその場所など探してみようかなどと考えている。
by hiroto_yokoyama
| 2010-01-25 09:05
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